トレード戦略
月足
それでは8月に入ったので月足から見ていきましょう。
今週の相場の振り返りはYoutube動画の冒頭で軽く話しているので気になる方はご参照ください。
7月の月足は陰線を確定しました(白矢印)。
6月足は高値を切り上げて陽線を形成しましたが、今月はその動きを否定するような形となりました。
以前にも話しましたが、やはり2020年3月に付けた高値(黄色点線)は相当重く、そう簡単には超えられないと予測しています。とはいえ地合いも強いです。まだ月足では実体で切り下げていないですし、また再度上昇する動きを作ってきても不思議ではないでしょう。
しかし、今月の動きを見る限りしばらく高値を切り上げていくのは難しい印象なので上値も限定的となるんじゃないでしょうか。特に白のトレンドラインを実体で明確に下抜いてきたときは要注意かもしれません。少し気にしておいてもよいかなと。
また以前トレード戦略で話したことがありますが、今の相場は2015年8月付近の相場にも似ていますね。この辺りの動きも少し検証してみると良いかもしれません。
週足
週足では陰線を確定(白矢印)。
前回のトレード戦略では「上値の重いところでカラカサを形成しているため、一旦落としてくる可能性がある」と話しましたが、そのような動きとなりました。
この直近2本のローソク足は非常に重要なプライスアクションとみています。
長い下髭を付けた陽線を確定させたにも関わらず、翌週では一度も高値を切り上げることができずに実体で切り下げてきました。このような動きが来ると、先週の長い下髭陽線のローソク足を見て買った投資家達は、心理的に不安になり損切り、または上昇したところで一旦ポジションを回避させるため、続伸するのが難しくなってくる傾向が強まります。
そのような動きも予測できるため、ひとまず来週はショートを軸に戦った方が良いかもしれません。
日足を見ていきましょう。
日足
判断がしにくい相場ですね。
本来であれば緑ゾーンから上昇転換して、そこから逆三尊のようなパターンを形成するイメージを持って仕掛けていた投資家達は多いと思います。しかし直近の陰線(白矢印)によってそのパターンは崩れてきており、本格的な上昇が少々難しくなってきている印象です。
この辺りで節目となりそうなのが紫ゾーンです。
もう少し厳密にいえば赤点線(110.081)あたりです。
もし緑ゾーンを超えていった場合は、この赤点線あたりでの値動きを確認したいところです。
この価格帯はある程度買いが集中している可能性があるため、含み損を抱えている投資家達がポジションを回避させる可能性があります。
おそらく一発では上抜けるの難しいと思われますが、ここからまた下落に転じる可能性もある価格帯なので、少し注意して見ておいてもいいんじゃないでしょうか。どちらにしてもこの辺りは乱高下しそうですね。
4時間足を見ていきましょう。
4時間足
一旦は下げてきそうな値動き。
少なくとも東京市場では上昇は難しいんじゃないでしょうか。
ここから下げてきた場合はダブルボトムのようなパターンを作ってくるかどうか。
特に安値を切り上げてきた場合は、再度緑ゾーンまで上昇してくる可能性もあると思われるので注意しておきたいところです。ただし、今の相場環境的には安易にロングを仕掛けるのは少々危険にも見えるため、値動き的な根拠がない限りは安易な仕掛けは控えた方が良いのかなと思います。仕掛けるにしても短期ですかね。
ちなみ値動きで判断していくなら109.585と109.484あたりを軸に見ていくと良いかもしれません。
1分~30分足を使って分析していくと良いと思われます。
1時間足
来週月曜日の東京市場で逆張り優位性が高いのは黄色点線(109.792~109.829)付近でしょうか。
おそらくこの価格帯付近は東京市場では上抜くの難しいと思われます。
短期的なショート仕掛けはまぁまぁ優位性が高いのかなと。
また、先ほど話したように下げてきた場合は赤点線(109.484, 109.585)あたりでの値動きを見ていくと良いのかなと思います。下げてきた場合はこの赤点線を軸にして上昇に転じるのか、または続落する動きを作ってくるのか観察してみるのもいいいでしょう。
特に落としてきた場合は黄色ゾーンをタッチさせてくる可能性も高まってきそうです。
もちろん青点線(109.362)付近からの反発も注意しなくてはいけませんが。
まとめ
8月は最も注目されているジャクソンホールが26〜28日に開かれますが、おそらくそれまでは108円〜110円台を推移するのかなと予測しています。
来週は8月2日に米・ISM製造業景気指数、8月4日に米・ADP雇用統計とISM非製造業景気指数、8月6日は米・雇用統計と重要経済指標が続きます。特にテーパリングに向けて雇用の進展は注目されていますが、今月はジャクソンホールも開かれるため米・雇用統計では大きく反応する値動きを作ってくる可能性もあるため警戒しておきたいところです。
今回のトレード戦略ではショートを軸に話しましたが、底堅さもあるため方向感が掴みにくい相場です。
黄色ゾーンを下抜いていくのはもう少し時間がかかる可能性もあるため、ある程度底堅いところでもあるということは十分に認識しておくべきでしょう。