トレード戦略
1時間足
前回のトレード戦略では「強いレジサポとして機能する可能性のある黄色ゾーンを一つの基準として見て、下を推移するうちはショートを軸に、上へ抜けた場合は上昇優位性が高まる」とお話ししました。
実際に今週は強い抵抗帯である黄色ゾーンを一発で抜けることができずに反発。
最終的にはアセンディングトライアングルのようなチャートパターンを形成して3回目のアタックでブレイクしていきました。
今回のような上値の重い価格水準(黄色ゾーン)にへばりつくようにアセンディングを形成した時というのは上昇優位性が高まっている時のサインともなりやすいため、一つロングを仕掛けるチャンスだったと思います。
それでは来週はどのような動きを作ってくるのか、週足から見ていきましょう。
週足
今週は陽線を形成して一段上昇させてきましたね(白矢印)。
前回のトレード戦略で「週足のパワーバランス」について話した通り、短期的な上昇優位性はあったのでここまでの動きは不思議ではありません。しかし、直近の3本の陰線にインサイドしていることからも、すぐにまた続伸するよりはここからは少し上値の重い展開を作ってくる可能性もあることを認識しておきたいところです。
日足を見てみます。
日足
意識ゾーンを表示させました。
ブルーゾーンに3回目のアタックをして反発(白矢印)。
しかしこれまでは高値安値を切り上げる動きを作っているため、まだここから続伸する可能性もあります。
もしここから下落する値動きを作ってきた場合は、その下落スピードに注目してみましょう。
直近では効率の悪い下落展開をさせているため、それと比較してみるのもよいと思います。
少し変則的なチャネルラインを引いてみましたが、もしこのチャネルラインを上抜いていくようなら続伸を警戒しておいても良いかもしれません。ブルーゾーンでしっかり頭押さえられるようなら、このチャネルラインを下抜いてくる可能性が高まってくるのかなと。
それでは4時間足を見ていきましょう。
4時間足
今週の値動きに合わせて黄色ゾーンを再度調整しました。
新しい黄色ゾーンの数値は108.796〜109.075となります。
まず現在は108円台〜110円台で推移していますが、その中で最も重要な価格水準となりそうなのがこの黄色ゾーンです。
この黄色ゾーンは非常に強いレジサポとして機能する可能性があり、もし次に”力強く”下抜けた場合は下落優位性が高まるんじゃないかなと予測しています。
直近では緑ゾーンを一瞬上抜くも大陰線で否定(白矢印)。
このような動きを見る限り、来週月曜日から迷い相場となりそうな予感がします。
ロングもショートも仕掛けづらいですね。
1時間足を見ていきましょう。
1時間足
黄色点線(109.963)と赤点線(109.743)を引きました。
まず、週初めの月曜日の東京市場ではこの2本の点線内で推移する可能性がありそうです。ただしもし、東京市場で赤点線を下抜いてくる動きを作ってきた場合は、下落優位性が高まる可能性もあると思います。そのままロンドン市場に入れば続落する動きを作ってもおかしくはなさそうです。
もし上昇していく場合はロンドン市場以降だと思われるので、そこから黄色点線を上抜く動きを作ってきた場合は注意しておきましょう。ただし月曜日はロンドン市場とニューヨーク市場が休場のため、基本的には月曜日は上値の重い展開を作り、火曜日以降で方向感を見極める感じが良いかもしれません。
まとめ
今週はクオールズFRB副議長が量的緩和の縮小(テーパリング)に向けた議論を始める用意があると表明したことにより、ドル円は強い抵抗帯である黄色ゾーンを上抜いて上昇。
さらに金曜日の経済指標では注目されていた米・PCEデフレーターでは市場予想を上回る結果となり一時は110円を突破する値動きを作ってきました。これらの結果を受けて早期テーパリング開始の観測が高まり、なかなかすぐに下落しにくい相場環境となったかもしれません。
値動き的に見た印象としては、全体的に地合いは強いものの、上昇に対する下落幅も大きいため、ここから更に大きく続伸させるほどの値動きはまだ難しいようにも見えます。
来週月曜日はロンドン市場とニューヨーク市場が休場のため上値の重い展開となる可能性があり、火曜日以降の値動きで方向感を探りたいところです。
黄色ゾーンは底堅いところなので、来週は109円~110円台を推移するとみてトレードしていきたいと思います。