トレード戦略
ドル円・日足チャート – 上昇継続の難しい拡大型トレンド
ドル円は非常に強い上昇トレンドを継続させていますが、同時に高値安値が開くような拡大型チャートを形成しています。この拡大型というのは最終的に方向感のないレンジ相場へと転換していく傾向があります。
現在のドル円チャートでも拡大型のような値動きを作っており、何度も上方トレンドラインを上抜こうと試していますが反発されていることが分かります。更に10月21日の値動きを見ると(赤矢印)、強く否定される値動きも確認できるため、ここから大きくレンジ相場へ転換する可能性がやや強まっているように見えます。
逆にこの上方トレンドラインを上抜いていくようなら上昇継続を警戒しておきましょう!
ドル円・日足チャート – 上昇ウェッジの値動きパターン
拡大型チャートの中である一定の値動きパターンが形成されています。
上のチャート図を見ると3波の上昇ウェッジを形成後に下落に転じています。ではこの上昇ウェッジの黄色ラインをそのままコピペして次の値動きに当てはめてみましょう。
そうすると全く同じ同角度の3波の上昇ウェッジを形成していることが確認できます。
前回と同じパターンを作ってくるのであれば、ここから上昇しても上値が抑えられダブルトップなどを形成して下落に転じる可能性がありそうです。
ドル円・日足チャート – 日銀の為替介入後の値動きに注目
これまで公式に発表されている日銀の為替介入は9月22日と10月21日になります。
この2つを比べても明らかですが、9月22日の為替介入後ではたった2日で実体を切り上げ上昇に転じています。しかし10月21日の為替介入後では上値の重い動きを見せており、なかなか上昇に転じることができていないことが確認できます。
拡大型チャート、ウェッジパターン、為替介入後の転換速度の鈍化。これらを考慮すると一旦はレンジ相場へ転換する可能性が高まっている…はず!!
ドル円・4時間足チャート – 仕掛けるなら3波の下降ウェッジ
ドル円はだいぶ上値の重い水準ではありますが、とはいえまだロングを軸に戦った方が有利だとは思います。しかしチャート図を見ても分かるように現在はだいぶ高値の水準に位置しているため、ここからロングを仕掛けるのもややリスクが高いです。
可能性としては低いとは思いますが、もしここから再度落としてくるようなら緑ゾーン(144.654~144.948)付近まで引き付けてから仕掛けてみるのはありかなと思います。当然その際は円高要因のファンダが出ていないことが条件です。
正直キレイなウェッジとは言えませんが、ある程度効いてくるのかなと。逆にこのウェッジの下方トレンドラインを下抜いてくるようであれば続落を警戒してもいいと思います。
赤ゾーン、黄色ゾーンは短期的な反発は可能性として高いですが、地合いの強い相場なのでリスクは高いでしょう。ただし最初に話したようにここから下落に転じるのであれば、この赤・黄色ゾーン付近で何かしらの値動きを作ってくる可能性はあるため注意深く観察するべきかなと思います。
ドル円・日足チャート – 本格的に下落トレンドと判断する価格水準
これはまだ先の話だと思いますが、個人的には143.520付近を明確に下抜いたら本格的な下落トレンドに入ったと判断します。おそらくこの価格水準に多くのポジションが溜まっているのかなと。逆を言えばこの価格水準は非常に強い抵抗帯ともなりそうです。
ただし当然一度下抜いたからといってすぐに判断するわけではないです。チャートは波を打っているため、上のチャート図のような動きを作ってくる可能性もあるわけで、当然しっかり見極めなくてはならないと思います。
まぁこれは参考程度で…
まとめ
来週は11月1〜2日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。
市場予測では来週のFOMCでは75bp(ベーシスポイント)引き上げる見通しですが、12月のFOMCでは50bp、その後は25bpづつの追加利上げを見込んでいます。
個人的にもこのまま利上げが継続されれば世界経済のリセッションを招く可能性も高いため(既にリセッション入りしてる可能性もあり)、今後は利上げ幅を縮小していくのかなと考えています。ただしまだ明確なシグナルは出ていないため、しばらくドル円はレンジ相場になるのかなと。
また来週は米雇用統計もあります。米雇用は非常に強い状況が続いているため、来週の米雇用統計でも強い結果となれば金融引き締め懸念が強まり、ドル円は大きく続伸する可能性もあるため必ず警戒しておきましょう。