トレード戦略
週足
今週も先週に引き続き陽線のコマを確定(白矢印)。
安値も切り上げて2週連続で陽線を形成してきたため上昇優位性が高まっているようにも見えます。ただ、今週足は実体も小さくなっているため、どちらかといえばトライアングルに合わせて収縮する動きを作ってきている印象です。
つまりここからは大きく上昇または下落する値動きを作ってくる可能性が高まっていると見ることもできます。
そこで重要となるのが来週足でしょう。来週足がある程度の実体を残した陽線を形成すれば上昇優位性が高まるでしょうし、陰線であれば下落優位性が高まる可能性があるため、来週足は方向性を示すサイン足となる可能性が高いです。
ただし来週は雇用統計も控えているため、週足が確定する前に大きな値動きを作ってくる可能性もありますが、それでも週足は意識しておくべきかなと思われます。
とりあえず週足ではシンプルにトライアングルをどちらに抜けるのかを重点的に見ておけばよいのかなと思います。
日足を見ていきましょう。
日足
これまでの緑ゾーンの価格帯を修正しました。
新しい緑ゾーンの数値は109.358~109.563になります。
今週は注目されていたジャクソンホールでのパウエルFRB議長の発言を受けて大きな値動きを作りましたが、その際に上を試して反発された高値(黄色点線)にはラインを引いておいた方がよいと思います。なぜなら多くの市場参加者に注目された価格水準だからです。
ここからの動きとしては再度下げてくる可能性が高いとみていますが、その場合の目安としては緑ゾーンあたりでしょうか。少なくとも来週の雇用統計まではトライアングルの中を推移するのかなと想定しております。
短期的にはショートを狙えるのかなという感じです。
4時間足を見ていきます。
4時間足
4時間足レベルでショート仕掛けられそうな価格を探すなら黄色点線(109.970, 110.007)あたりです。
もし来週早々に上昇してくる値動きを作って黄色点線あたりまで到達してくるようならショートを仕掛ける優位性は高いと思います。値動きの過程にもよりますが15~25pipsは狙えるかなと。
今の価格水準から続落する場合はなかなか仕掛けにくいところですが、長い下ひげを連続させた場合は一つ注意しておいてもよいと思います。特に長い下ひげ陰線を形成してきた場合は続落する可能性も高まるため、そのような形を作ってきた場合は時間足を落として仕掛けるポイントを探ってみると良いと思います。
1時間足
来週月曜日の東京市場では2本の赤色点線(109.889, 109.934)を超えていくのは難しいと予測しています。
ただしジャクソンホールからの最初の東京市場なので、市場の受け止め方によっては強い反動によりもう一段上昇する可能性もあるため多少警戒しながらトレードした方がよいのかなと思います。
狙うにしても短期トレードが良いでしょう。
まとめ
今週最も注目していたジャクソンホール会議でパウエルFRB議長は「年内にテーパリング開始が適切」という考えを示しました。ただし慎重な姿勢も示しており、それがコロナ感染拡大の懸念と雇用の改善です。特に雇用の改善に関しては重要視しているため、来週の雇用統計は非常に注目されます。
なぜなら年内にテーパリング開始されるなら、その明言時期は9月か11月のFOMCになります。つまり、来週の雇用統計が非常に強い結果になった場合、9月のFOMCでテーパリング開始に踏み切る可能性が高まるからです。
ただし、今回のパウエルFRB議長は慎重な姿勢を示したことで、11月のFOMCでテーパリングの発表があるとの見方も強いため、来週の雇用統計がよほど強い結果とならない限りは11月が妥当なのかなと予測しています。
今週のジャクソンホールではドル円は大きく下げる動きを作ってきましたが、その要因としてはパウエルFRB議長が慎重な姿勢を見せたこと、そしてテーパリングと利上げを明確に区別していたことによる影響が大きい印象ですが、この流れは少なくとも来週の雇用統計までは続く可能性があるため、やはり基本的にはショートを軸に戦った方が賢明かもしれません。
来週は重要経済指標として9月3日に雇用統計がありますが、その前には9月1日にADP雇用統計、ISM製造業景気指数もあります。特に最近はADP雇用統計でも大きな値動きを作ってくることが多いので警戒しておくべきでしょう。
