FX初心者向け基礎知識 |スプレッドとは?

FX初心者向け基礎知識|スプレッドとは?

よくFX会社で「全ての手数料が無料」と宣伝しているのを見かけることがあります。

しかし、そのように宣伝しているFX会社でさえ必ず発生している「見えない手数料」がFXにはあります。

それがスプレッドです。

この記事ではスプレッドについて詳しく解説します。

目次

スプレッドとは?

スプレッドとは通貨の買値と売値の差額のことを言います。

実は通貨の買値と売値のレートには若干の差があり、その差額がFX会社の手数料となっているのです。

以下はGMOクリック証券の「FX neo」アプリの注文画面の一部になりますが、両サイドにはBID(売)とASK(買)の価格が表示され、その中央には0.2という数字が表示されています。

トレーダーが売るときにはBID(売)の138.986円が適応され、買うときにはASK(買)の138.988円が適応されます。

そしてこの買値と売値の価格差が0.2銭のスプレッドになります。

投資家A

トレーダーはポジションを建てた時点で0.2銭の手数料を支払っていることになるんだ。

BID(売):通貨を売る際に適用される価格
ASK(買):通貨を買う際に適用される価格
スプレッド:BID(売)とASK(買)の価格差

原則固定スプレッドと変動制スプレッド

スプレッドにも「原則固定スプレッド」「変動制スプレッド」の2種類があります。

原則固定スプレッド

スプレッド幅が一定の水準で固定されています。

しかし完全固定ではないため、市場の流動性の低下によりスプレッドが拡大する場合があります。

※通貨ペア・FX会社によってスプレッド幅は異なります

変動制スプレッド

スプレッド幅が広くなったり狭くなったりします。

インターバンク市場での外国為替取引では常に最良の条件で売買されているため、売値の買値の差額は常に変動しています

この通例にならって変動性スプレッドを採用しているFX会社もあります。

※通貨ペア・FX会社によってスプレッドの変動幅は異なります
ビギンくん

変動性スプレッドは取引コストが計算し難かったり、スプレッドが急に広がったりするからFXが少しやりづらいなぁ…。

投資家A

そうなんだ。だから多くのFX会社では原則固定スプレッドにして、トレーダーたちがFX取引を利用しやすい環境を提供してくれているんだ。

スプレッドが変動する要因

たとえ原則固定スプレッドでも、時間帯や相場環境によってはスプレッドが大きく変動する事があります。その一番の要因となるのが取引の流動性の低下です。

流動性が低いということは、買い手・売り手が少なくなるということなので、価格が大きく変動しやすくなるためスプレッドも大きく開く傾向があります。

ではどのようなときに流動性が低下するのでしょうか?

流動性の低い時間帯

日本時間の朝5時〜8時くらいまではスプレッドが広がる傾向があります。

この時間帯はニューヨーク市場が閉まる時間帯のため、流動性が一気に低下します。

その他ではクリスマスや年末年始などの大型連休は流動性が低下しやすくなります。

重要指標の発表時間

注目度の高い経済指標では発表時に大きくスプレッドが開きやすいため要注意です。

特に雇用統計などは多くの市場参加者が注目しているため、発表直前までは様子見として取引を控えているため流動性が一気に低下します。

また、発表後にも指標結果に応じて買い/売り取引が一方向に偏りやすいため、反対ポジションの流動性が極端に低下しスプレッドが大きく開きやすい傾向があります。

イベント発生

震災など天変地異、テロ、戦争、要人の重要発言など、市場参加者が予想していなかったような出来事が急に起きた場合、価格が急変してスプレッドが広がる傾向にあります。

ビギンくん

イベント発生以外は事前に防げるものだから、トレードする際は必ずチェックしておこう。

スプレッドは通貨やFX会社ごとに異なる

スプレッドはFX会社や通貨ペアによっても違いがあります。

通貨ペアではドル円、ユーロドルなどは流動性が高いのでスプレッドが狭い傾向にあります。

また、同じ通貨ペアでもFX会社によって異なるため、よく取引する通貨ペアがあれば比べてみるのも大事です。それだけでも取引コストを抑えることができます。

スプレッドの単位

スプレッドの単位には「銭」「pips」という表記があります。

銭は通貨ペアに日本円が含まれている場合に用いられており、代表的な例で言うとドル円(USD/JPY)、ユーロ円(EUR/JPY)、ポンド円(GBP/JPY)などです。

pipsはユーロドル(EUR/USD)、ポンドドル(GBP/USD)、ポンド豪ドル(GBP/AUD)など外資ペアの時に表記されますが、円が含まれた通貨ペアの場合でもスプレッドを表す表記としてpipsが用いられている場合もあります。

銭とpipsの円換算

1銭 = 1pips = 0.01円
10銭 = 10pips = 0.1円
100pips = 1円

まとめ

FXにはスプレッドという「見えない手数料」があることが分かりました。

FX会社を選ぶときには「原則固定」「変動制」のどちらなのか?
よくトレードする通貨ペアのスプレッド幅はどのくらいなのか?

このあたりをしっかりチェックしておきましょう。

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